診断士の視点
- 2011/3/1
- 診断士の視点
中小企業診断士 糸賀 大
1. 販路拡大について
売上高が伸び悩む中、なんとかかんとか販路拡大に活を求めたいと考えている経営者の方は大勢います。行政や中小企業支援機関ではこれに応えて受・発注のための商談会を提供してます。
2. 受・発注商談会
川崎市産業振興財団では、財団法人神奈川産業振興センターとタイアップして毎年9月に受・発注商談会に開催し、一定の成果をあげています。
川崎商工会議所でも「工業版受発注商談会」を年4~5回開催しています。
川崎信用金庫でもこのようなニーズに応える催しを企画中とのことです。
各主催者側の23年度計画が決まれば、当中小企業サポート短信でもお知らせします。
月1回、更新していますので「かわさき中小企業診断士クラブ」で検索下さい。
3. もの・サービスを売るということ
受発注とは、買いたい人と、売りたい人のニーズが合うことです。しかし、現実
には両者のニーズはなかなか合致しません。
売り手の立場からは「こんなに立派な製品なのに何故理解して貰えないのか」と
いう思いもあります。
一方、デマンド・プル型と言う営業展開は、受注側のニーズに合わせては発注側が
製品に若干の改良を施す展開となります。
特に、製造業の方には、相手(買受側)のニーズを正確に聞き出す態度と技術が
求められます。
4.営業は口ではない。耳であり頭である。そして究極は足である。
営業展開上は、こちらの主張をまくしたてる「口」は抑え目にして、相手のニーズを聴きだそうとする「耳」 大切です。そして耳から入力された情報を整理する
「頭」が必要です。さらには、1~2度の謝りにめげず何度も通う「足」が必要です。
尽日 春を尋ねて春を見ず
芒鞋 踏み遍うす 龍頭の雲
帰来却って梅花の下を過ぐれば
春は枝頭に在って已に十分 宋 戴益
何となく春が来たような気がする。その春を見つけようとして1日中
歩いてみたが春に会えなかった。あっちの丘、こっちの谷と草履をすり減
らしたが会えなかった。疲れた足を引きづりながら帰宅した。ふと門前を
みると、そこには梅が一輪咲いていた。なんだ春はここにあったのだ。
何も遠い所を探すより見近な所に客はいる。とも教えてくれています。
また、顧客を求めて歩き回ったからこそ、手近なところにある客が発見できたとも取れます。
自社製品の更なる練磨向上で買ってもらえるレベルへの到達も不可欠のことです。