平成29年度に向けて
- 2017/1/1
- トピックス
公益財団法人川崎市産業振興財団
事務局長・産業支援部長 小泉 和明
新年おめでとうございます。旧年中の皆様のご支援に感謝するとともに、今年も市内企業の皆様の支援に努めてまいりますのでよろしくお願いいたします。
1988年設立された川崎市産業振興財団は今年7月で29年となります。当初は次のような目的でスタートしました。
「最近の川崎市の工業は量産型からメカトロニクス産業に代表される先端技術産業を中心とした研究開発、試作型へ変化してきている。このような状況の中で、中小企業が生き抜いていくためには、自らの体質の質的な転換を図り、高度で専門的な技術をもった企業に変わっていかなければならない。また、川崎市の商業を量的、質的に魅力あるものにするには、新しい方向での商業環境作りを進めていかなければならない。
このために産業振興会館は中小商工業者に情報・交流の場所や技術振興、人材育成、営業販売機能等の支援を行っていくための拠点としていく。」
事業は、「産業情報提供事業」「技術振興事業-川崎市研究開発機構KRD事業」「人材育成事業」「製品展示・販路開拓事業」「ハイビジョン推進事業」(古いですね!!)「産業振興会館管理受託事業」の6事業でスタートしました。現在は、
- 中小企業経営支援事業(窓口相談、ワンデイ・コンサルティング、専門家派遣、販路開拓支援等)
- 新事業創出支援事業(かわさき起業家オーディション、起業家塾等)
- 産学連携推進事業(産学連携コーディネート、産学連携情報交流事業等)
- 海外展開支援事業(中小企業等外国出願支援事業、JICA草の根技術協力事業等)
- 情報推進事業(情報誌「産業情報かわさき」発行、インターネット情報発信、基盤技術ネット等)
- 技術振興事業(新分野・新技術支援研究会(NFT)、課題解決支援事業、産学連携コーディネート支援)
- 人材育成事業(経営人材育成事業(セミナー)、ビジネスパソコン研修・IT経営セミナー事業、品質環境管理支援研修、知的財産戦略プログラム啓発・交流事業)
- ロボット技術振興事業(かわさきロボット競技大会、ロボット技術交流会)
- 新産業政策研究事業(新産業政策研究所運営、産業経済の調査研究)
- かわさき新産業創造センター運営事業(インキュベーション事業、基盤技術支援事業、KBIC管理運営事業)
- 産業振興会館管理受託事業
- ナノ医療イノベーションセンター(iCONM)運営事業(施設管理運営事業、革新的イノベーション創出プログラム、科学研究費等による独自研究・受託研究・企業協同研究推進事業)
の12の事業を実施しています。
大変多岐にわたっての支援を展開しておりますが、皆様の経営支援のため、職員のほか財団内に12名のマネージャー、コーディネータを擁し、さらにサポートセンターには、494名の登録専門家を用意させていただき、市内中小企業のための支援を行っています。
登録専門家は、中小企業診断士、技術士、弁護士、弁理士、社会保険労務士、税理士、公認会計士等々あらゆる支援に対応できるように心がけています。かわさき中小企業診断士クラブ様にも専門家として、ワンデイ・コンサルティング事業、専門家派遣事業などで活躍いただいております。
ワンデイ・コンサルティングは、市内企業様からの人気も高く平成29年度は予算を増額し対応する予定です。専門家派遣事業は複数の専門家が課題解決、新分野への進出等、より深く支援ができる仕組みです。ぜひご利用してください。また、財団独自で海外特許出願支援事業も行い、川崎市からの委託事業と合わせて海外進出を支援してまいります。
また、新川崎にありますかわさき新産業創造センターはベンチャー支援と市内企業の基盤技術の高度化を目指す本施設です。今年さらに産学連携とオープンイノベーションを進めるインキュベーション施設が建設され、新たに40室を超える起業・新分野進出のためのラボ、事務室が設置されます。本館では3次元CADソフト(ソリッドワークス・インベンター)の講習会、さらに高精度3Dプリンター(CADの設計からプリントまで実施する講習会もあります)、三次元精密測定装置を設置してものづくりの高度化に対応しています。財団では規模拡大するかわさき新産業創造センターの指定管理を担い、起業家オーディションとともに起業家の育成と産学連携・オープンイノベーションにも注力してゆきます。
皆様にとって、今年がより良い年になりますようしっかり支援をしてゆきたいと存じます。