新年のごあいさつ
- 2019/1/1
- トピックス
一般社団法人 川崎中小企業診断士会
理事長 山﨑 康之
新年明けましておめでとうございます。
会員の皆様方におかれましては、恙無く新年をお迎えのこととお喜び申し上げます。
旧年中に賜りました当診断士会事業へご協力いただきましたこと改めて感謝いたします。
世界経済はリーマンショック以降、景気は緩やかな回復基調が続いているものの、経済大国アメリカは、トランプ大統領の掲げる米国第一主義のもと、国内産業の成長を目指し2国間自由貿易協定の締結に向けた取組みを進めており、特に、貿易赤字額が大きい中国に対しては、関税措置や中国製品の輸入を一部停止させるなど強硬態度をとっております。
一方、日本経済は、第2次安部内閣が発足した2012年12月から堅調に回復局面が続いており、高度経済成長期の「いざなぎ景気」*超えを、2017年9月に達成し、更に景気回復が続いており今回の景気回復(2018年12月時点で73ヶ月)は、過去最長の「いざなみ景気」**を既に更新しております。しかしながら、いざなぎ景気では、実質経済成長率は平均10.1%でしたが、今回の平均実質成長率は1.2%と成長力は大きく低下している中、好調な企業収益を背景にした雇用・所得環境が消費を支え、設備投資も底固い状況にあります。
今後、米中貿易摩擦の激化による世界経済の悪化、英国の欧州連合離脱による欧州経済の減速、欧米の政治的混乱、米国の金利上昇による国債金融市場の動揺など世界経済への影響が、日本経済の懸念材料として考えられるものの、今年は5月に新天皇陛下が即位され、新たな時代を迎えることや2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向け各種投資の加速など明るい材料も期待されます。
当川崎診断士会も昨年4月にこれまで16年間続いてきた任意団体から法人化し、新たなスタートをきり、皆様方のご協力の下、平成30年度事業計画に基づき下記の事業活動に取り組んでおります。
①経営支援・地域支援事業では、
- 8月に関東経済産業局・財務局の経営革新等支援機関に認定。
- 財団主催の事業承継に関する出張窓口相談の実施。
- 川崎市経済労働局の協力の下、市内の工団連単会加盟及び非加盟の中小企業を対象に企業訪問活動をスタート。
- 川崎商工会議所との連携事業活動の推進に向けて、7月に法人会員として入会。
- 中小企業支援期間・団体及び金融機関との協力・連携体制づくりでは、川崎市、川崎商工会議所、川崎市産業振興財団、川崎信用金庫の4者で進めている「KAWASAKI事業承継市場」への協力に向けた取組み。
②創業支援事業では、
- 起業家オーディション事業の支援団体として最終選考会において川崎診断士会応援賞の贈呈。
- 贈呈企業への事業展開・顧客獲得に向けた経営支援を実施。
③経営人材育成支援事業では、
- 財団主催の経営課題解決セミナーへの講師派遣。
- 2月に開催予定の財団との共催セミナー準備中。
今年は、当診断士会として、環境変化に左右されない中小企業の支援活動を進めるにあたって、川崎市や支援機関・団体、金融機関とのより一層の信頼関係を構築していくことは勿論のこと、事業活動の推進実行のスピードアップと効果を確実に捻出していくことに全力を注いで参りたいと思っておりますので、会員の皆様のより一層のご協力をお願い申し上げます。
最後になりましたが、本年も皆様方の益々のご健勝とご多幸、ご活躍を祈念しまして、新年のご挨拶とさせていただきます。
注)* いざなぎ景気:1965年11月から1970年7月までの57ヶ月。
** いざなみ景気:2002年2月から2007年10月までの69ヶ月。