新年のごあいさつ

一般社団法人 川崎中小企業診断士会
理事長 山﨑 康之

新年明けましておめでとうございます。

会員の皆様方におかれましては、健やかに新年をお迎えのこととお喜び申し上げます。旧年中に賜りました当診断士会の諸事業活動へご協力いただきましたこと改めて感謝申し上げます。

昨年も一昨年年初からの新型コロナウイルス感染症の感染拡大が続き、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が発せられる厳しい状況下にありました。そのような中で人々の生活や行動、国内の経済活動に関しては、最大限の配慮を行いながら取り組んできたことで、経済成長率は対前年度5%台の増加となっており回復傾向にあります。今年度も経済成長率は若干減少するものの+4%台が見込まれております。

然しながら、9月末に緊急事態宣言が解除された後は感染拡大が大幅に減少しておりましたが、それもつかの間、11月末に新型コロナウイルス変異株のオミクロン株が新たに発生し、再び世界中に感染が広まっており依然として終息の目途が立たない状況下にあります。

引続き企業を取り巻く環境は厳しい状況が続きますが、事業活動を止めるわけにはいきません。このコロナ禍により新しい時代が始まっています。これをビジネスチャンスと捉え、イノベーションにチャレンジしていくことが重要です。

日本は生産性が世界レベルで見て低い国だと報じられています。「日本の生産性動向2020年」(日本生産性本部分析結果)では、日本の時間当たり労働生産性は48.6ドルとOECD(経済協力開発機構)加盟38ヵ国中23位、また、1人当たり労働生産性は78,655ドルとOECD加盟国中28位です。G7(主要7ヵ国)に至っては1970年以降最下位が続いております。

そのような中で中小企業の経営支援に携わる我々診断士が出来ることは、企業に寄り添って生産性向上更には生産性改革に向けて取り組んで行く必要性を強く感じております。

日本にとって生産性向上は最大の課題といっても過言ではありません。中小企業の経営支援に携わる我々診断士会にできることは、企業に寄り添って企業の抱える経営課題の解決に取り組むことは勿論、生産性向上更には生産性改革に向けて経営者の皆様と一緒に取り組んで行くことが重要と思っています。

さて、当診断士会も4期目に入っており、皆様方のご協力の下、2021年度事業計画に基づき下記の事業活動に取り組んでおります。

1)経営課題解決支援プロジェクト

当プロジェクトは、コロナ禍による厳しい環境をビジネスチャンスと捉え、当診断士会の事業活動の変革にチャレンジすることを共有し、昨年4月に発足しました。

  • 本プロジェクトの推進体制は、理事会メンバー及び応募いただいた会員からなる4つのプロジェクトグループ、「営業力強化・販路開拓G」、「人材確保・育成G」、「事業承継G」、「補助金G」を中心にこれまで具体的支援メニューの開発に取り組んで参りました。
  • 支援メニューが整ったことを受け、これまで地域支援事業活動において協力いただいた川崎市工業団連合会並びに工団連加盟の単会事務局への「経営課題解決支援プロジェクト活動並びに支援メニューの説明」を行い、工団連単会事務局と連携し、各単会加盟の企業様への「経営課題解決支援プロジェクト開始の案内」を発信し、現在支援希望企業を募集中です。

2)経営支援・地域支援事業

  • 2020年度に引き続き川崎市が進める「ワンストップ型臨時経営相談窓口」サポート委託業務(主催:公益財団法人川崎市産業振興財団、以下「財団」といいます。)において、当会4名体制で相談業務に従事しております。
  • 2021年度もT社より持続化補助金の申請支援の依頼を受け、会員に募集を募り現在対応中です。

3)創業支援事業

  • 財団主催の起業家オーディション事業の後援団体として最終選考会において、期待される支援ニーズの高い発表者(企業)を選出し、「川崎中小企業診断士会応援賞」の贈呈を行い、贈呈企業への事業展開・顧客獲得に向けた経営支援を実施しております。
  • 昨年も「2021年度かわさき起業家塾」(川崎市と財団の共催)に応募し、当業務の企画運営を担当することになりました。創業を計画している方や創業して間もない経営者を対象に、当会会員で構成する講師陣による実践的支援を通して、より実現性の高いビジネスプランの作成支援や起業マインドの醸成を行って参ります。(実施時期:1月~2月)

4)経営人材育成事業

  • 2021年度も経営課題解決セミナー(財団主催4回、財団との共催2回)を6回シリーズ形式で進めております。中小企業の経営者を始め経営支援等の業務に関わる皆様を対象に、新時代において生き残り、新たな成長を勝ち取るために企業にとって何をすべきか、という視点で、考え方やノウハウの提供を行っております。(実施時期:10月~3月)

今年は昨年発足した「経営課題解決支援プロジェク活動」を当会のメイン事業として位置づけ軌道に乗せることを最優先に取り組んで参ります。

当診断士会は、幅広い専門分野をはじめ課題解決手法を有する86名の会員で構成されています。皆で情報を共有し「チーム川崎診断士会」メンバーが連携しあって企業様の抱える課題解決に向けた支援活動に取り組む機会づくりを積極的に進めて参ります。引続き会員の皆様のより一層のご協力をお願い申し上げます。

最後になりますが、本年も益々のご健勝とご多幸、ご活躍を祈念しまして、新年のご挨拶とさせていただきます。

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