第138回かわさき起業家オーディション川崎中小企業診断士会応援賞贈呈

3月8日（金）に、川崎市産業振興会館の1階ホールにて、「第138回かわさき起業家オーディション」の最終選考会が開催されました。

多くの応募の中から3つのビジネスアイデアがこの場に選ばれました。
一人目の発表者は「ダンウェイ株式会社」の高橋陽子社長です。能力を見える化し障害者の可能性を引き出し雇用につなげる、キャリアサポートカルテ「シームレスバディ®」と、今後の事業戦略についてご発表していただきました。
二人目の発表者は「株式会社emotive」の結束雅雪社長です。AIとの会話によってコミュニケーションや社会とのつながりを作りフレイル予防を行う、対話AI「安心日記」ついてご発表いただきました。
三人目の発表者は「株式会社グローカルMA」の福嶋信社長です。福嶋社長には、メールの内容から件名を自動で生成し、開封ごとに最も効果の見込まれる件名をマッチングし、マーケティングオートメーションの効果を向上させるAI「件名AI」ついてご発表いただきました。

起業家オーディションでは弊会は「川崎中小企業診断士会応援賞」をお贈りさせていただいております。この賞は、川崎市内またはその近隣における実現性の高い起業や新分野に進出されるアイデアに対してお贈りしています。
今回は、「ダンウェイ株式会社」社の「Unlocking！シームレスバディ®で障害者の秘めた能力の発掘・開花を実現！」を受賞テーマとさせていただきました。
以下は受賞企業様の発表内容の概要です。

企業名：ダンウェイ株式会社
テーマ：Unlocking！シームレスバディ®で障害者の秘めた能力の発掘・開花を実現！

現在の障害者を取り巻く就労状況は十分であるとはいえません。その要因として、障害者のうちのわずかな人しか企業に雇用されておらず、福祉的就労に行ったとしても経済的な自立が難しく、そしてそうした状況が70年以上前から大きくは変わっていないからです。受賞企業はこうしたことが現在の障害者雇用の問題だと考えました。
受賞企業は障害者の能力を発掘・開花させてあげたい、彼らが経済的に自立が出来るようにサポートしたいと考え、設立以来、能力の見える化に取り組み、教育訓練と雇用の支援をおこなってきました。そしてこの度、そうした10余年間の企業活動によって得られた知見を結集して「シームレスバディ®」を開発されました。

シームレスバディ®について
シームレスバディ®が目指すものは、人それぞれ違う「出来る力」に合わせた雇用と成長です。
シームレスバディ®の機能は大きく3つあります。1つ目は能力の見える化、2つ目は客観的な分析（特許第6831118号）と評価、そして3つ目が提案です。これらによって障害のある人それぞれの特徴にあった合理的配慮や能力開発などが提案され、雇用と定着につなげます。
シームレスバディ®によって、障害のある社員の生産性だけでなく支援する社員の生産性も高め、企業全体の成長につながることを目指します。

シームレスバディ®と能力の発揮
障害者雇用の課題の一つとして指示の仕方があります。指示とは情報の伝達でありそこにはお互いが概念を共有していることが前提となっています。しかし障害のある方はその概念を獲得できていない場合があるほか、その概念を獲得出来ていないことを伝えることも難しいといった問題があります。例えばある人は言葉での指示は理解しづらいが目で見る情報（例えば色、数字、写真等）を提供すれば指示がわかる。言葉にすると簡単ですが、支援をされる社員の方はそうした特性を掴むために日々の試行錯誤を行っているのではないでしょうか。
シームレスバディ®は、そうした周りや本人が気付かなかった個人の特性を可視化します。そしてどういったアプローチが有効であるかを提案します。
また、その人の特性や得意分野に合わせた配置をすることによって、社員と企業がお互いに成長出来るようになることも目指す姿の一つです。